夜間横断中事故死の歩行者8割 左からの車と衝突 ハイビームで防げた可能性
夜間、道路横断中に交通事故で死亡した歩行者は、約8割が左からきた車両と衝突し、ドライバーがハイビームにしていれば8割以上が命を失わなかった可能性がある―。愛媛県警交通企画課がこのほどまとめた2011~15年の県内交通死亡事故の分析で、こんな結果が明らかになった。年齢層別に運転免許保有者10万人当たりの死亡事故件数を比較すると、80歳以上が全ドライバーの3倍に上った。
横断歩行中の死者は96人で、事故の約7割が夜間に発生。歩行者の方向別にみると、ドライバーから見て右から横断したケースは、昼間の事故は約57%だが、夜間では約77%と明確な違いがみられた。車のヘッドライトは対向車の幻惑防止のため右側の照射範囲を絞っているため、ドライバーは右側が見えづらく、歩行者に気付きにくいと分析した。